仮放免・監理措置とは?

はじめに

退去強制手続について調べていると、「仮放免」や「監理措置」という言葉を目にすることがあります。

仮放免と監理措置は、どちらも収容しないで退去強制手続を進める制度ですが、その目的や仕組みは異なります。

この記事では、それぞれの制度の概要や違い、退去強制手続との関係について解説します。

目次(気になるところから読めます!)

仮放免・監理措置とは?

退去強制手続が始まった場合でも、すべての人が入管施設に収容されるわけではありません。

事案や状況によっては、施設の外で生活しながら手続が進められる場合があります。

その代表的な制度が

  • 仮放免
  • 監理措置

です。

もっとも、この二つは似ているようで制度の考え方が異なります。

仮放免とは?

仮放免とは、収容されている外国人について、一定の条件のもとで一時的に収容を解除する制度です。

  • 健康状態への配慮が必要な場合
  • 人道上の事情がある場合
  • その他の事情がある場合

などには、仮放免が認められることがあります。

ただし、仮放免は自由な在留を認める制度ではなく、また原則として就労もできません。

仮放免により、収容による精神的、肉体的負担は軽減されるますが、住居や行動範囲の制限や出頭などさまざまな義務が課されます。


監理措置とは?

監理措置制度は、仮放免中の逃亡が増加していたことを背景に、新たな仕組みとして創設された制度です(令和5年改正入管法)。

監理措置は、「退去強制令書発付前」のものと「退去強制令書発付後のもの」に大別されますが、いずれも一定の要件を満たす場合には、監理人の監理下で収容されずにしながら退去強制手続を進めることができます。

監理人には、

  1. 被監理者の生活状況の把握、被監理者に対する指導・監督を行うこと
  2. 被監理者からの相談に応じ、被監理者に対し援助を行うよう努めること
  3. 届け出るべき事由(届出事由)が発生した場合には届出を行うこと
  4. 主任審査官から報告を求められたときは報告をすること

などの役割があります。

監理措置も、「自由に生活できる制度」という意味ではなく、法律や決定内容に従って生活することが前提となります。

仮放免と監理措置の違い

どちらも施設の外で生活できる場合があるという点では共通しています。

しかし、その考え方には違いがあります。

項目仮放免監理措置
制度・措置の概要健康上、人道上、その他の理由により収容を一時的に解除する制度監理人による監理の下、社会生活を許容し、収容しないで退去強制手続を進める措置
収容の有無一旦「収容」された後に一時停止される収容されずに手続を進めることができる
(※収容後に監理措置へ切り替わる場合もあり)
制限・義務住居・行動範囲の制限などの条件が付される監理人の指導・指示や定期届出などの義務が課される

制度・措置の適用は個別の事情によって判断されます。

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退去強制手続との関係

仮放免や監理措置は、退去強制手続そのものを終了させる制度ではありません。

どちらの制度・措置となった場合でも、退去強制手続は継続します。

退去強制手続の開始

├─ 収容 ➔ (申請・許可) ➔ 仮放免

└─ 監理措置(収容されずに手続き進行)

違反審査・口頭審理・異議申出など(手続きは継続

参考:手続き全体の流れ

退去強制手続きフロー

在留特別許可との関係

仮放免や監理措置になったことだけで、在留特別許可が認められるわけではありません。

一方で、退去強制手続が進む中で在留特別許可が検討される場合もあります。

  • 仮放免
  • 監理措置
  • 在留特別許可

は、退去強制手続の中で関係する制度・措置ですが、それぞれ趣旨や手続きは異なります。

よくある質問

仮放免になれば日本に住み続けられますか?

いいえ。

仮放免は、収容を一時的に停止する制度であり、自由な在留を目的とした制度ではありません。

監理措置になると自由に生活できますか?

監理措置には、法律や決定内容に基づく義務があります。

自由な在留を目的とした制度ではありません。

仮放免と監理措置はどちらが有利ですか?

制度の目的が異なるため、一概にどちらが有利とは言えません。

個々の事情や手続の状況によって適用される制度が異なります。

まとめ

仮放免と監理措置は、どちらも退去強制手続に関係する制度・措置ですが、その目的や仕組みは異なります。

いずれも、「退去強制手続が終了した」「日本での在留が認められた」という意味ではなく、手続が継続する中で適用されるものです。

ご自身やご家族が退去強制手続の対象となっている場合には、それぞれの制度の違いを正しく理解した上で、現在の状況に応じた対応を検討することが大切です。

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記事作成:在留資格申請取次行政書士 浅野

海外人材紹介会社、国内監理団体・登録支援機関での外国人材ビジネスを経験後、アンコール事務所を開設。

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