
Permanent Resident
「日本で、これからも長く安心して暮らしたい」
そう考えたとき、大きな目標になるのが「永住許可」です。
永住許可を受けると、在留期間の更新がなくなり、仕事や生活の自由度も高くなります。
一方で、永住許可申請は、決して簡単な手続きではありません。
永住許可申請では、
- 法律を守って生活しているか
- 税金や年金を期限通りに全額納めているか
- 在留状況に問題はないか
など、生活全体が確認されます。
また、必要書類も多く、
「何を準備すればいいの?」
「この書類はどこでもらうの?」
「なぜこの書類が必要なの?」
と迷うになる方も少なくありません。
このページでは、
- 永住許可の条件
- 必要書類
- 審査で注意したいポイント
- 不許可になりやすいケース
などを、できるだけ分かりやすく解説しています。
永住申請を考えている方は、ぜひ参考にしてください。
※この記事では、一般的に分かりやすい「永住ビザ」という表現で解説していきます。
▶ もくじ(気になるところから読めます!)
永住ビザってどんなビザ?
永住ビザは、日本で長く安定して生活している外国人の方に認められる在留資格です。
永住許可を受けると、仕事の制限もほとんどなくなります。
そのため、
- 日本で長く暮らしたい
- 家族と安心して生活したい
- 将来の生活を安定させたい
という方にとって、大きな目標になる在留資格です。
日本での生活設計を立てやすくなるメリットもあります。
一方で、永住ビザは、「長く日本に住んでいるから許可される」というものではありません。
特に最近は、永住審査が以前より厳しくなっている印象もあります。
そのため、永住申請では、しっかり準備することがとても大切です。
万が一「不許可」のハガキが届いてしまったら…
パニックになる必要はありません。
不許可の本当の理由を分析し、適切な再申請の方法を検討するための手順をこちらのページで解説しています。
永住ビザのメリットとは?
永住ビザを取得すると、日本での生活がより安定し、将来の選択肢も広がります。
ここでは、主なメリットをご紹介します。
働き方の自由度が広がる
永住者になると、現在の在留資格のような活動制限がほとんどなくなります。
そのため、
- 転職
- 独立
- アルバイト
- 複数の仕事
などもしやすくなります。
「もっと自分に合った働き方をしたい」
という方にとって、大きなメリットです。
ローンやクレジットカードの審査で有利になることがある
永住者は、日本で安定して生活していると評価されやすくなります。
そのため、
- 住宅ローン
- 自動車ローン
- クレジットカード
などの審査で、プラスに働くことがあります。
家族も日本で生活しやすくなる
永住者の配偶者や子どもは、在留資格の面で比較的安定した状況になりやすくなります。
そのため、「家族みんなで長く日本に住みたい」
と考えている方にとって、大きなメリットがあります。
母国の国籍はそのまま
永住ビザは、「帰化」とは違います。
日本国籍を取得する制度ではないため、母国の国籍を維持したまま、日本で長く生活することが可能です。
将来の選択肢が広がる
永住者になることで、
- 会社設立
- 個人事業
- 投資活動
などにも取り組みやすくなります。
日本で長く生活しながら、自分の可能性を広げたい方にとって、永住ビザは大きな意味を持つ在留資格です。
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ビザの取得に必要な要件とは?
永住ビザを取得するための最低限の条件を確認しておきましょう。
少し読むのが大変ですが、まずは入管庁が公表する「永住許可に関するガイドライン」に目を通していただくのが良いと思います。
ガイドラインを要約すると以下のようになります。
【永住ビザの基本条件】
ルールを守って生活していること
日本の法律を守り、社会のルールに従って生活していることが大切です。
たとえば、犯罪をしていないことはもちろん、日常生活の中でも周りの人に迷惑をかけていないことが求められます。
自分の力で生活できること
働いて収入を得るなどして、生活に困らない状態であることが必要です。
また将来も安定して生活していける見込みがあることが大切です。
単身者の収入の目安は、年収300万円以上と言われています。
また家族の場合は世帯全体の収入状況が審査の参考とされ、扶養者が増えるごとに、300万円に加え、一人当たり60〜70万円程度を加算した金額が世帯年収の目安となります。
※最近では、300万円では不許可となるケースもおおくなっているようです。
日本にとってプラスになると認められること
次のようなポイントがチェックされます。
① 日本に長く住んでいること
基本的には、10年以上続けて日本に住んでいることが必要です。そのうち働くことができる在留資格などで5年以上住んでいることが求められます。
※「技能実習」や「特定技能1号」は、この5年に含まれません。
② 税金や年金などをきちんと払っていること
住民税や年金、健康保険などをきちんと期限通りに払っているかが確認されます。
注意点として、あとからまとめて払った場合でも、支払いが遅れているとマイナス評価となります。
③ いまの在留資格が安定していること
現在持っている在留資格の期間が、通常もらえる中で一番長い期間になっていることが必要とされています。
④ 入管のルールに合っていること
現在の在留資格について、法律で決められた条件をきちんと満たしている必要があります。
⑤ 健康面で大きな問題がないこと
社会に影響が出るような感染症などのリスクがないことが求められます。
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例外(特別に条件が緩和されるケース)
次の人は、一部の条件がゆるくなります。
- 日本人の配偶者とその子ども
- 永住者の配偶者とその子ども
- 特別永住者の配偶者とその子ども
また、難民として認められている人なども、一部条件が免除されます。
【原則10年在留に関する特例】
通常、永住申請には 日本に10年以上住んでいることが必要です。
しかし、次のような場合は 10年待たなくても申請できる可能性があります。
① 日本人・永住者の配偶者など
次のどちらかに当てはまる人:
- 日本人、永住者、特別永住者の配偶者 → 結婚生活が3年以上 + 日本に1年以上住んでいる
- その実の子ども → 日本に1年以上住んでいる
② 定住者ビザの人
定住者として5年以上日本に住んでいる場合
③ 難民として認められた人
難民認定または補完的保護を受けてから5年以上日本に住んでいる場合
④ 日本に特別な貢献がある人
社会・経済・文化などの分野で日本に役立つ活動をしたと認められる人 → 5年以上在留
例
- 研究者
- 経営者
- 文化活動で実績がある人 など
⑤ 地域の活性化プロジェクトで働いている人
国が認めた地域プロジェクトに参加し、日本に役立つ活動をしている場合 → 3年以上在留
⑥ 高度人材ポイント 70点以上の人
→ 3年以上在留
※在留資格「高度専門職」でなくても、永住申請の3年前の時点で、高度人材ポイントが70点以上あり、その後も3年間ずっと70点以上を維持して日本に住んでいる場合特例の対象となります
⑦ 高度人材ポイント 80点以上の人
→ 1年以上在留
※在留資格「高度専門職」でなくても、永住申請の1年前の時点で、高度人材ポイントが70点以上あり、その後も1年間ずっと70点以上を維持して日本に住んでいる場合特例の対象となります
⑧ 特別高度人材
→ 1年以上在留
※1回の出国が90日以上、または年間100日を超える出国は、居住要件の年数がリセットされるリスクが高まるので、出国日数には十分な注意が必要です。
申請に必要な書類の例
- 永住許可申請書
- 証明写真
- 在留カード/パスポートの写し
- 永住許可を必要とする理由書
- 家族全員の住民票
- 扶養する方の職業を証明する資料 →在職証明書(会社員の場合) →確定申告書控え・営業許可書写し・職業等についての立証資料(自営業の場合)
- その他職業に係る説明書(書式自由)及びその立証資料 適宜
- 国税の納税証明書(納税証明書その3)
- 住民税の課税(又は非課税)証明書
- 住民税の納税証明書
- 住民税を適正な時期に納めていることを証明する通帳の写し等(住民税が給与から天引きされていない方)
- 年金事務所発行の「被保険者記録照会回答票」、「被保険者記録照会(納付Ⅰ)」及び「被保険者記録照会(納付Ⅱ)」
- 国民年金保険料領収証書の写し(直近2年間において国民年金に加入していた期間がある方)
- 国民健康保険料納付証明書(国民健康保険に加入している方)
- 国民健康保険料領収証書の写し(国民健康保険に加入している方)
- 健康保険/厚生年金保険料領収書の写しまたは社会保険料納付証明書
- 健康保険被保険者証の写し
- 扶養する方の資産を証明する預貯金通帳の写し、不動産の登記事項証明書などの資料
- 身元保証書
- 身元保証人にかかる資料
- 了解書
- 我が国への貢献に係る資料(※ある場合のみ)
上記に追加して提出する申請書類(高度専門職ポイント保持者)
- 高度専門職ポイント計算表
- 高度専門職ポイント計算結果通知書の写し
- 高度専門職ポイント計算に係る疎明資料
上記に追加して身分関係を証明するいずれかの申請書類(日本人の配偶者等や定住者ビザなどの保持者)
- 配偶者の戸籍謄本
- 日本人親の戸籍謄本
- 配偶者との結婚/婚姻証明書
- 出生証明書 など
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審査期間はどのくらい?
永住許可申請の審査期間は、短い場合だと4か月程度、通常は1年から1年半程度かかります。
審査が長引く理由とは?
【審査期間に影響する要因】
- 書類に不備がある場合や、追加資料の提出を求められた場合は審査が長引く傾向があります。
- 在留歴に特記事項(例:オーバーステイや資格外活動の履歴など)がある場合、慎重な審査が行われる可能性があります。
- 申請が集中する時期(年度末や新年度)や、入管の業務量によって審査期間が延びる傾向があります。
- 家族も同時申請する場合、家族分の審査が必要なため、単身で申請する場合より時間がかかる傾向があります。
【審査状況の確認】
具体的な進捗は入管から通知されないことが多いため、結果が出るまで待つしかありません。
永住ビザが不許可になるケースとは?
【必要な条件を満たしていない場合】
- 通常、日本に10年以上継続して在留している必要があります。10年未満の場合、特例が適用される状況を満たしていないと不許可となります。特例として、日本人や永住者の配偶者、定住者などの場合、1年以上の婚姻や滞在歴が基準となります。
- 低所得や無職が続いているなど生活基盤が不安定であると判断された場合、審査で不利になります。
- 納税義務を果たしていない場合:市民税や所得税、社会保険料の未納だけでなく、納期を守らなかったことも不許可の原因となります。
【法律違反や社会的信用の問題】
- 交通違反(飲酒運転など)を含む法律違反があると、永住許可が難しくなります。また罰金刑や懲役刑の履歴がある場合は重大な影響があります。
- 在留資格の範囲を超えた活動(無許可での労働など)や、過去に在留期限を超過して滞在していた場合も審査に重大な影響があります。
【提出書類の不備や虚偽】
- 指定された書類の提出が不完全な場合や正確な内容でない場合、追加提出等により審査が長引くだけでなく、最終的に不許可となってしまう可能性があります。
- 申請書や添付資料に虚偽の内容が含まれていると、不許可になるだけでなく将来の申請にも悪影響が及ぶ可能性があります。
【経済的・社会的安定性の欠如】
- 安定した職業に就いていない場合、経済的基盤が脆弱と判断される可能性があります。
- 扶養している家族が適切に生活できていない場合や、家族が社会保険に未加入である場合なども審査に影響します。
不許可になってしまったら?
不許可となった場合でも再申請は可能です。ただし、不許可理由をしっかり確認し、改善点を明確にしたうえで再度申請する必要があります。
不許可理由は原則として入管で開示されるため、確認をおすすめします。
よくあるご質問
永住ビザに関するよくあるご質問(FAQ)
FAQ
-
永住ビザを申請するには、どのくらい日本に住んでいなければなりませんか?
-
原則として、「引き続き10年以上」日本に在留している必要があります。そのうち5年以上は就労資格(例:技術・人文知識・国際業務など)または居住資格(例:日本人の配偶者等)での在留が必要です。ただし、日本人の配偶者や高度人材などには例外もあります。
-
永住ビザを取得すると、どんなメリットがありますか?
-
最大のメリットは、在留期間の更新が不要になり、活動制限もなくなることです。職種や雇用形態に関係なく働けるようになるほか、社会的信用が高まり、住宅ローンや各種契約でも有利になる場合があります。
-
永住ビザの申請中に現在の在留資格が切れそうです。どうすればいいですか?
-
永住ビザを申請しても、現在の在留資格が自動で延長されるわけではありません。現在の在留資格の更新手続きも忘れずに行う必要があります。更新せずに期限を過ぎると、不法滞在となってしまいますので注意が必要です。
-
永住ビザの申請に必要な収入はいくらですか?
-
明確な金額は法令では定められていませんが、概ね年収300万円以上がひとつの目安とされています。扶養家族がいる場合は、その人数に応じてより高い安定収入が求められます(扶養家族1人につき60万円から70万円)。また、納税状況や社会保険加入もあわせて審査されます。最近の傾向として、年収が300万円以上であっても不許可となるケースが多発しているようです。
-
自分で永住ビザの申請はできますか?行政書士に依頼する必要はありますか?
-
もちろん、ご自身で申請することは可能です。ただし、永住申請は必要書類が多く、個別事情によっては追加書類や説明資料が求められるため、専門の行政書士に依頼することで不許可リスクを減らせる場合もあります。
まとめ
【永住ビザを目指す方へ - 専門家のサポートも選択肢に】
永住ビザの申請では、
- 収入状況
- 納税状況
- 年金や健康保険の納付状況
- これまでの在留状況
など、多くの事項が総合的に審査されます。
また、必要書類を揃えるだけでなく、内容に一貫性や整合性があるかも重要となります。
- 自分のケースで許可の可能性はあるのか
- どのような書類を準備すべきか
- 説明や補足資料は必要なのか
このような不安がある方は、早めに整理しておくことが大切です。
当事務所では、永住ビザ申請について、状況に応じたご相談・サポートを行っています。
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記事作成:在留資格申請取次行政書士 浅野
海外人材紹介会社、国内監理団体・登録支援機関での外国人材ビジネスを経験後、アンコール事務所を開設。
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