特定技能トップ画像(特定技能者)

Specified Skilled Worker

特定技能は、人手不足が深刻な産業分野で、即戦力として働ける外国人材を受け入れるために設けられた制度です。

技能実習を終えて次のステップに進む方、日本の企業でキャリアを築きたい方にとって大きなチャンスとなります。

しかし、「どんな試験が必要なの?」「日本語のレベルは?」「企業側はどんな準備をしなければならない?」

──そんな不安や疑問を抱える方も多いのではないでしょうか。

このページでは、特定技能の仕組み・要件・必要書類・支援体制・企業側の義務までまとめて解説しています。

▶ このページでわかること(気になるところから読めます!)

在留資格「特定技能」とは?

在留資格「特定技能」とは?

「特定技能」は、日本国内で人材を確保することが困難な状況にある産業分野において、一定の専門性・技能を持つ外国人材を受け入れるため、2019年に創設された在留資格です。

英語では「Specified Skilled Worker」といい、頭文字をとって「SSW」と表記されることもあります。

特定技能には、「特定技能1号」と「特定技能2号」があります。

【特定技能1号】

特定産業分野において、一定の専門性・技能を有し、即戦力として働く外国人が対象となる在留資格です。

在留期間は通算で原則5年までとなります。また、1号特定技能外国人を受け入れる企業等には、外国人が日本で安定して生活・就労できるよう、法令で定められた支援を行うことが求められます。

【特定技能2号】

特定産業分野において、熟練した技能を有する外国人を対象とする在留資格です。

特定技能1号とは異なり、在留期間の更新回数に上限がなく、要件を満たせば配偶者や子の家族帯同も可能です。

※特定技能2号の対象分野は、特定技能1号の対象分野とは異なります。

【特定技能の対象となる19の特定産業分野】

2026年1月23日の閣議決定により、従来の16分野に「リネンサプライ」「物流倉庫」「資源循環」の3分野が追加され、特定技能制度の対象は次の19分野となりました。

  1. 介護
  2. ビルクリーニング
  3. リネンサプライ
  4. 工業製品製造業
  5. 建設
  6. 造船・舶用工業
  7. 自動車整備
  8. 航空
  9. 宿泊
  10. 自動車運送業
  11. 鉄道
  12. 物流倉庫
  13. 農業
  14. 漁業
  15. 飲食料品製造業
  16. 外食業
  17. 林業
  18. 木材産業
  19. 資源循環

【新たに追加された3分野について】

新たに追加された「リネンサプライ」「物流倉庫」「資源循環」の3分野は、必要な省令・告示等の整備状況に応じて順次受入れが開始されます。

2026年8月現在、リネンサプライ分野では受入れが開始されています。物流倉庫分野および資源循環分野については、受入れ開始に向けた制度整備が進められています。

※各分野で特定技能外国人が従事できる業務や必要な技能水準、受入企業に求められる要件は異なります。

特定技能外国人を受け入れるための要件とは?

特定技能外国人を受け入れるための要件とは?

【特定技能外国人が備える要件】

●技能水準の確認(特定技能1号)

希望する分野で即戦力として働ける技能・知識を有していることが求められます。その証明として、各分野で定められた技能試験に合格することにより、必要な技能水準が確認されます。

※技能試験は分野ごとに内容・基準が異なります。
※「特定技能として従事しようとする業務」と「技能実習2号の職種・作業」に関連性がある場合には、技能評価試験は免除となります。

●技能水準の確認(特定技能2号)

特定技能1号とは異なり、より高度な技能・経験を保有していることが前提となります。その証明として、各分野で定められた「特定技能2号評価試験」合格することにより、必要な技能水準が確認されます。加えて多くの分野では主に管理的立場で一定の経験年数の証明が求められます。

※技能試験は分野ごとに内容・基準が異なります。

※介護分野では、在留資格「介護」があるため、特定技能2号在留資格はありません。

●日本語能力の証明

特定技能1号では、日本での生活や業務に必要な日本語能力が求められます。

原則として、「国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)」または「日本語能力試験(JLPT)N4以上」への合格などにより、必要な日本語能力を確認します。

ただし、分野や業務区分によっては、より高い日本語能力や追加の試験が求められます。

※介護分野では、原則として「介護日本語評価試験」への合格も必要です。

※自動車運送業分野のタクシー・バス運転者、鉄道分野の運輸係員については、原則より高い日本語能力が求められます。

※技能実習2号を良好に修了した場合など、一定の要件を満たすことで日本語試験が免除される場合があります。

※必要となる日本語能力や試験、試験免除の要件は分野・業務区分によって異なります。

※特定技能2号の日本語能力要件については分野ごとに異なります。また、2027年4月1日の制度改正に伴い、一部の要件が変更される予定です。

●年齢

申請者は18歳以上であることが求められます。

●技能実習制度から特定技能1号へ移行する場合

技能実習2号を良好に修了した人は、技能実習で修得した技能と特定技能で従事する業務との間に関連性が認められる場合、原則として技能試験および日本語試験が免除され、特定技能1号へ移行することができます。

●その他

退去強制令書の円滑な執行に協力しない国・地域の外国人でないこと、本人又はその親族などが保証金の徴収や財産の管理又は違約金契約を締結させられていないこと等が条件となります。

【受入れ企業の主な要件】

●受入れ企業による産業分野別協議会への加入

特定技能制度の適切な運用を図るため、各特定産業分野ごとに所管省庁が協議会を設置しており、受入れ企業は、該当するこれらの協議会に加入する必要があります。

この協議会は、受入れ機関、業界団体、関係省庁などで構成され、特定技能外国人の受入れに関する制度の周知や法令遵守の啓発、地域ごとの人手不足状況の把握と対応策の検討などを行っています。

●適正な雇用契約を締結していること

特定技能外国人と受入企業の間で、労働条件、給与、福利厚生、労働時間などが適切に定められた雇用契約を結ぶ必要があります。

●受入れ機関自体が適切であること

税金、社会保険料等の納付を適切に行なっているなど法令等を遵守し、また禁固以上の刑に処せられた者等の欠格事由に該当しないこと、外国人を支援する体制があること、外国人を支援する計画が適切であることなどが求められます。

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特定技能外国人の受入れ/支援体制

特定技能1号外国人を受け入れる企業には、単に雇用契約を結ぶだけでなく、生活支援・相談体制の整備など、多面的な支援義務があります。これは、外国人材が安心して日本で働き、定着できる環境を整えるための仕組みです。具体的には、入国時の空港送迎や住宅確保、生活オリエンテーション、日本語学習支援、各種相談窓口の設置など、10項目にわたる支援を行うこととなります。これらの支援は、企業が自ら行うことも、登録支援機関に委託することも可能です。支援体制を適切に整えることは、外国人材の定着率や職場の安定性にも大きく関わってきます。

【特定技能外国人への支援項目】

特定技能外国人の活動を安定的かつ円滑に進めることができるよう、以下の支援項目について支援計画を作成し、この計画に基づいて支援を行います。なお、特定技能2号外国人については支援の対象とはならないため、ここでは特定技能1号外国人就労者への支援項目をご紹介します。

● 事前ガイダンス

在留資格認定証明書交付申請前又は在留資格変更許可申請前に、労働条件・活動内容・入国手続・保証金徴収の有無等について、対面・テレビ電話等で説明

● 出入国する際の送迎

  • 入国時に空港等と事業所又は住居への送迎
  • 帰国時に空港の保安検査場までの送迎・同行

●住居確保・生活に必要な契約支援

  • 連帯保証人になる・社宅を提供する等
  • 銀行口座等の開設・携帯電話やライフラインの契約等を案内・各手続の補助

●生活オリエンテーション

円滑に社会生活を営めるよう日本のルールやマナー、公共機関の利用方法や連絡先、災害時の対応等の説明

●公的手続等への同行

必要に応じ住居地・社会保障・税などの手続の同行、書類作成の補助

● 日本語学習の機会の提供

日本語教室等の入学案内、日本語学習教材の情報提供等

●相談・苦情への対応

職場や生活上の相談・苦情等について、外国人が十分に理解することができる言語での対応、内容に応じた必要な助言、指導等

●日本人との交流促進

自治会等の地域住民との交流の場、地域のお祭りなどの行事の案内や参加の補助等

● 転職支援(人員整理等の場合)

受入れ側の都合により雇用契約を解除する場合の転職先を探す手伝いや、推薦状の作成等に加え、求職活動を行うための有給休暇の付与や必要な行政手続の情報の提供

● 定期的な面談・行政機関への通報

支援責任者等が外国人及びその上司等と定期的(3か月に1回以上)に面談し、労働基準法違反等があれば通報

【法令に基づく受入れ企業による届出/報告義務】

受入れ企業は、出入国在留管理庁長官に対し、各種届出を随時又は定期に行わなければなりません。受入れ企業が届出の不履行や虚偽の届出といった違反が発覚した場合、指導・罰則の対象となります。登録支援機関についても、指導や登録の取消しの対象となります。

●随時の届出

  • 特定技能雇用契約及び登録支援機関との支援委託契約に係る変更、終了、新たな契約の締結に関する届出
  • 支援計画の変更に係る届出
  • 特定技能外国人の受入れ困難時の届出
  • 出入国又は労働関係法令に関する不正行為等を知った時の届出
  • 外国人の雇い入れ時または離職時における氏名や在留資格等の情報のハローワークへの届出

●定期の届出

  • 特定技能外国人の受入れ状況や活動状況に関する届出
  • 支援計画の実施状況に関する届出

【支援の実施方法(自社支援または登録支援機関への委託)】

特定技能外国人1号を受け入れる場合、受入れ企業は、支援の実施について自社で支援を行うか、あるいは登録支援機関へ委託するかを選択します。

●受入れ企業が自社で全て行う場合

受入れ企業は、一定の条件を満たした場合、自社にて支援を行うことができます。受入企業は以下の条件を満たす必要があります。

  • 過去2年間に中長期在留者(注)の受入れ又は管理を適正に行った実績があること。または支援責任者及び支援担当者に過去5年間に2年以上の中長期在留者の生活相談業務に従事した一定の経験があること
  • 受入れ/支援体制が確保されていること
  • 支援の実施に係る文書の作成・保管ができること
  • 分野に特有の事情に鑑みて定められた基準に適合していること
  • 支援責任者(担当者)の中立性が確保されていること

●登録支援機関に支援項目の全部または一部を委託して行う場合

特定技能外国人の支援内容は多く、一定の時間と労力が必要となります。また、関係法令の改正などの動向を注視しながら支援業務を的確に行うことも容易ではありません。自社支援で行う場合、これらの業務ために社内のリソースを充てなければならず、それに伴った人件費も予想されます。そのため、現状で自社で十分な支援体制が構築できない場合には、支援項目の全部または一部を委託して行うことができます。

●登録支援機関に支援を委託する場合の費用

  • 費用は法定で定められておらず各機関ごとに異なる
  • 一般的には、1人あたり月額2〜4万円程度が目安となり、初期支援(空港送迎や住宅手配等)で3〜5万円程度の初期費用がかかるケースが多い
  • 詳細は、支援範囲や受入人数、追加オプションの有無によって変動する

●自社支援と登録支援機関に委託する場合のメリット/デメリット

特定技能外国人の支援について、自社支援が適しているか、登録支援機関への委託が適しているかは、受入れ企業個別の状況により異なります。特に自社支援導入については、支援体制の構築に必要な人員体制や費用、また今後の人材採用の進め方などを考慮し慎重に判断する必要があります。

項目自社で支援する場合登録支援機関に委託する場合
コスト委託料が不要でコストを抑えられる月2〜4万円/人+初期費用が発生
柔軟性社内事情に合わせた支援が可能支援機関の標準サービスに沿った支援
専門性社員に知識・経験が必要法定支援に精通した専門家が対応
負担支援体制構築や報告業務の負担大生活支援や定期面談を外部に任せられる
外国人との関係性直接サポートで信頼関係を築きやすい支援が外部任せになり距離が生じることも
多言語・緊急対応社内対応が必要で課題になりやすい多言語・24時間体制が整備されている場合が多い
人材採用自社の技能実習から移行した人材を引き続き雇用する場合を除き、自社で特定技能外国人の採用機能を持たない場合は、人材紹介会社や海外の送り出し機関等に個別に依頼して求人活動を行う必要あり雇用条件の設定、人材の募集、面接機会のアレンジ、採用に伴う雇用契約締結、支援計策作成、事前ガイダンス、入管への申請、さらに実際の支援実施まで、一貫したサービスの提供を受けることが可能となる

【特定技能の現場から見える現実】

特定技能制度は開始から7年が経ち、制度の理念や仕組みは徐々に社会に浸透してきました。制度としては成熟しつつあると言えるかもしれません。しかし、実際の現場では、制度だけでは解決できない問題が日常的に発生します。筆者がこれまで関わってきた現場でも、例えば次のような事態がありました。

  • 給与条件の折り合いがつかず退職
  • 就労者が警察に逮捕
  • 飲酒がらみの不祥事
  • 仕事へのモチベーションの著しい低下
  • 財布や在留カード、パスポート、キャッシュカードなど貴重品の紛失
  • 業務中・私生活での怪我や病気
  • 無断で転居
  • 外国人就労者間のトラブル
  • 金銭トラブル
  • 宿舎の損壊
  • 近隣住民からの苦情  などなど

特定技能者への支援は、就労者の生活・健康・地域との関係まで含めて考える必要があります。そのため、登録支援機関を選ぶ際には、単に制度の説明ができる、費用負担が適正である、だけでなく、こうした予期せぬ事態にも受入企業と一体となって対応できるかどうか、という視点も重要になるでしょう。

特定技能ビザ申請に必要な書類

特定技能1号・2号の在留申請に関する必要書類は以下のリンクをご覧ください。

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特定技能制度に関するよくある質問(FAQ)

よくある質問(FAQ)

特定技能とは何ですか?

特定産業分野の人手不足を補うために創設された在留資格で、外国人が日本で働くことを目的としています。特定技能1号(熟練前)と特定技能2号(熟練技能者)の2種類があります。

特定技能1号と2号の違いは何ですか?

1号は最長5年の在留が可能で、家族帯同はできません。2号は在留期間の更新が可能で、家族帯同も認められています。また、2号の就労期間は、永住許可申請に必要な就労期間としてもカウントできます。

技能実習と特定技能の違いは何ですか?

技能実習は「発展途上国への技能移転」が目的で、学びながら働く制度です。一方、特定技能は「即戦力としての就労」が目的で、給与や待遇も日本人と同等が求められます。技能実習を経て特定技能に移行するケースも一般的となっています。

他の在留資格から特定技能に変更できますか?

はい、可能です。ただし、希望する分野の技能試験と日本語試験に合格する必要があります。実際に就労先が確保できた場合には、在留資格変更許可申請が必要となります。

「特定技能1号」を経れば自動的に「特定技能2号」に移行できますか。

特定技能2号は、熟練した技能を持つ外国人向けの在留資格であり、特定技能1号より高い技能を持つことが必要です。このような技能水準を持っていることは試験等によって確認されます。ですので「特定技能1号」を経れば自動的に「特定技能2号」に移行できるわけではありません。他方で、高い技能を持っており、各分野の経験年数や試験等によりそれが確認されれば、「特定技能1号」を経なくても「特定技能2号」の在留資格を取得することができます。

特定技能者への支援は誰が行いますか?

受入れ企業は、特定技能外国人の支援計画を定め、この計画に従って支援を行います。実施方法は、企業が自ら行うか、登録支援機関に委託するかを選べます。必須支援10項目を確実に実施することが求められます。

在留資格「特定技能」をもって在留する外国人は、転職が可能とのことですが、どのような場合に転職が認められるのですか。その場合どのような手続が必要ですか。

特定技能外国人が、従事しようとする業務に対応する技能を有している場合、転職可能となります。転職に当たり、受入れ機関を変更する場合は、特定技能ビザの変更許可申請を行う必要があります。

まとめ

特定技能受入れは、技能や日本語能力の証明、適切な雇用契約、そして企業による支援体制の整備が求められます。これらをクリアすることで、企業の皆様も外国人の方も安心して受入れ/就労が可能となります。具体的な受入れ/就労手続きについて、登録支援機関や専門の行政書士へ相談されることも検討してみてください。制度の仕組みや要件、支援体制について正しく理解し、スムーズな受入れ/就労を目指しましょう。

【当事務所が提供する特定技能サポート業務】

当事務所では、特定技能外国人支援経験のある行政書士スタッフにより、以下のサービスをご提供させていただいております。

●特定技能外国人登録支援機関業務

・特定技能1号外国人の生活・就労に係る支援業務(全部委託・一部委託いずれも可能です。)

・特定技能1号外国人の定着サポート業務

●自社支援導入サポート業務

●在留資格申請業務

 受入れ企業様・申請人様(特定技能外国人)と当事務所の3者契約により対応しております。

●入管届出書類の作成サポート業務

○ 随時の届出
  • 雇用契約及び登録支援機関との支援委託契約に係る変更、終了、新たな契約の締結に関する届出
  • 支援計画の変更に係る届出
  • 特定技能外国人の受入れ困難時の届出
  • 出入国又は労働関係法令に関する不正行為等を知った時の届出
○ 定期の届出
  • 特定技能外国人の受入れ状況や活動状況に関する届出
  • 支援計画の実施状況に関する届出

●分野別の申請/登録等のサポート業務

◯介護

  • 特定技能協議会への入会申請及び「訪問介護」適合確認申請書類作成サポート(国際厚生事業団(JICWELS))
  • 各都道府県への補助金申請業務サポート

当事務所へ各種サポートの依頼をご検討中の方

ぜひ一度無料相談を利用ください。

記事作成:在留資格申請取次行政書士 浅野

海外人材紹介会社、国内監理団体・登録支援機関での外国人材ビジネスを経験後、アンコール事務所を開設。

ご相談について

在留資格(永住・技術・人文知識・国際業務・配偶者ビザ等)に関するご相談を承っております。

世田谷区を中心に、目黒区、渋谷区、品川区、大田区、江東区、江戸川区などからもご相談をいただいております。

ご相談内容に応じて、必要な手続きの概要をご案内いたします。